思う様に配置したかった。
願った色が出て欲しかった。
音楽を奏でる様に描きたかった。
画を恣に描きたかった。
ずっと未完成でありたかった。
でも誰よりも完成に近づきたかった。
邪魔者のように
世間や依頼主、仲間を疎ましく思った。
なぜなら僕達は
ただただ好きな画を創りたかった。
初期衝動が捻られて
少年は、小さく悲鳴を上げて死んだ。
都合良い言葉を並べ、体裁を整え
知識人の言葉に養殖され、
似た様な形に整えられる
それこそが、その時からが
本当に自分が死ぬ事を知っているだろうが。
作品で褒められる只一つだけ。
そういう事だった筈だろうが。
生きる為に描いてたか?
描く事で生きてきただろうが。
創る事で生きてきただろうが。
完成を見れるなら、死んでもいい。
そう思えた瞬間があっただろうが。
清らかじゃなかったけど
いつも純粋だったはずだ。
根性はなかったけど
いつも勇敢だったはずだ。
散らかっていたけど
ここは神聖だったはずだ。
白紙を睨みつけるお前は、
未完成ながら、完成されているはずだ。
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